節電器に関するトラブルについて
 ピークカットシステムは電圧を下げて節電するシステムではありません。空調機器の運転時間を自動制御することによる節電システムです。

 

ピークカットシステム
電圧調整方式
節電の仕組み
人が電源を入れたり切ったりする替わりに、機械が自動的OFF/ONを行うことで電力使用量を削減する仕組み。実際に電器を使う時間を減らすことにより導入効果を生む。
単相3線式(電灯回路)の使用料を節減する装置であり、余剰電圧を常時カットすることで、使用量を削減する仕組み。電力会社から供給される電圧の範囲は電気事業法により95V107Vであり、その電圧を必要最小限の95V近くで運転することで導入効果を生む。最新式の方式では電圧を一定値で制御することが出来るようになっており、電圧不足の問題が出なくなっている。
メリット
使用電力の50%といわれる動力の削減に効果がある。空調電力、冷凍機動力の削減に威力を発揮導入地域に限定はない。
照明電力の削減に効果がある。
留意点
照明電力の削減には投資対効果がない。
動力電力の削減には適用できない。
導入できる地域に限定がある。
電器料金削減の目安
使用電力の15〜25%が削減される。
地域によっては、照明用電力料金の最大3〜6%程度が削減される。
評価
従来の電気料金を削減する製品の実情と問題点
1997年頃から「節電器・小型変圧器」販売のトラブルが急増しています。節電器は、省エネをうたい文句に販売されている商品です
が、相談は「販売時にいわれたような節電効果がなく電気代の節約にならない」というものが多く、また、小型変圧器には、「電力会
社から違法なので取り外すようにいわれて困っている」などの相談が寄せられています。 2002国民生活センター発表)
節電器の種類
実情と問題点
トランスシステム
電力会社の契約電力の決定方式の盲点をついたやり方(現在ではデマンド契約のため使用できない)
電圧調整器
電力会社からの送電は、電気事業法により101V±6Vで送電すると定められている。電圧を下げ1Vあたり2%の使用量削減として、97V前後にする方式。しかし、電圧が下がり過ぎるトラブルが発生するので、それを元に戻す方式に変更したため削減メリットが減少した。
電圧安定器
電圧の高低を97V〜98Vの一定に保つ装置
力率改善装置
マイクロコンデンサをエアコン室外機などに1個づつ取り付け、力率100%に近づける方式。これはエアコン能力が上昇するため電気の使用量は増加する。(空調の力率は85%)
ダウントランス
200Vの安い電気を100Vに下げて使用する禁止行為。
動力用インバータ
モーターの回転数をコントロールし、負荷の能力を可変させる装置。(近年一般化しているインバータエアコンは、室温に応じてモーターの能力を可変させる方式で省エネルギーを実現した製品)専門知識が必要。
蛍光灯インバータ
電子回路で構成されており高周波を利用して電気エネルギーを光エネルギーに変換する効率を高くする製品。
節電機の種類と概要
今までの節電器の種類と概要
社会問題となっている節電器とピークカットシステムとの比較
こまめな節電にご協力ください。

なお現在、たくさんの原子力発電所が点検のために停止していますが、これにより昨年より二酸化炭素の排出の多い方法で発電された電
気を使用することになります。地球温暖化防止のため一層の節電に御協力下さい。  
● 冷房が必要なときでも、着るものを調節したり、日差しが入らないように工夫して、設定温度を1度高くしましょう。
 こまめにコンセントを抜いて待機電力を削減しましょう! 
 白熱電球を電球形蛍光ランプに取り替えましょう!
● ジャーの保温を止めましょう!
● テレビ番組を選んで、1日1時間テレビの利用時間を減らしましょう!                  (環境省)
大手メーカーの節電機は、現場を調査をしてから販売するため、苦情はほとんどないといわれています。  
松下電
器産業またNTT DATAでも販売していますが※、調査の上、受電電圧が高い場所に販売しているため苦情は発表されていないようです。節電機は環境と利用状況に即した設備であれば効果はあります。調査をせずに販売することに問題があるのです。 しかし現在販売されている節電機は照明電力の節電効果を求めるもので、削減効果は照明電力の3〜6%程度です、その上照明 が暗くなることもあります。これらの設備は動力の節電には効果がないため、全体としての電力削減としては大きな導入効果が期待できません。
動力用電力削減が肝要です。


 ※松下電気産業株式会社ホームページ http://www.denzai.com/nounyunew/image/matunoki.pdf
 ※NTT DATEニュースリリース http://www.nttdata.co.jp/release/2003/052000.html
これまでの節電機にとっての問題点
必ず節電に結びつくことは電気を消すことです、無駄な電気を使わないことです。
環境省も勧め始めた節電装置
日本のCO総排出量の約3割が電気をつくる時のものです。
今その削減が必要とされています。
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